「部活で体罰やハラスメント」225人が被害 教委調査に回答 問題解決では指導者と差


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 県教育委員会は17日、県立高校の部員や指導者、保護者らを対象に実施した2回目の部活動実態調査の結果を発表した。回答した部員9084人のうち、2.5%に当たる225人が「部活動で暴力・暴言・ハラスメントを受けたことがある」と回答した。そのうち「問題は解決した」と答えた部員は12.4%(前回比6.4ポイント減)だったのに対し、指導者は63.2%(前回比6.1ポイント増)となり、前回調査よりも両者の認識のずれが大きくなった。

 体罰・ハラスメントを受けた部員のうち、56.0%は「顧問教諭」から受けたと回答。次いで多かったのは「外部コーチ」の24.0%だった。内容(複数回答可)は「暴言」が最も多く67.5%だった。「最初に誰に相談したか」の問いには「同じ部の部員」が最多で40.0%、次いで「誰にも相談できていない」が32.4%だった。指導者に対して、部員や保護者などから「暴力.暴言.ハラスメントの訴えがあったか」を問う質問には99.2%が「なかった」と答えた。

 調査はコザ高2年(当時)の運動部主将だった男子生徒が、部活動の顧問から執拗(しつよう)な叱責(しっせき)を受けて2021年1月に自殺したことをきっかけに始まった。第2回調査の回答期間は21年12月6日から22年1月14日。調査対象は21年4月から11月の事案。県立高校75校の管理職、部活動指導者、部員、保護者の5万6791人に実施し、1万5088人が回答した。回答率は26.6%だった。
 (嘉数陽)