豊見城市議会、市提案の予算を否決 給食費や高校生の医療費無償化を削除 野党「財源が不安定」


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豊見城市役所(資料写真)

 【豊見城】豊見城市議会(外間剛議長)は18日、2月定例会最終本会議で市提出の2022年度一般会計予算案を採決し、市政野党の反対多数(賛成7、反対14)で否決した。野党側は、高校生までの医療費窓口無償化(現物給付)や給食費の段階的無償化などに関連する予算など約2千8百万円を減額した、総額306億8千万円の修正予算案を提出し、賛成多数(賛成14、反対7)で可決した。

 市は原案が可決されれば給食費の段階的無償化として、ひと月1200円の牛乳代の助成を4月から始める想定だった。高校生医療費無償化は、システム改修後の10月からの開始を予定していた。財源は市民や企業からの寄付とふるさと納税、市税の一部を活用する「こども未来基金」を充てる計画だった。

 この計画に対し、野党は「不安定財源」だとして批判。「市の財政は厳しい」として、このままでは23年度、24年度の予算が組めなくなると訴えた。また、市長室の机やイスに関する予算71万7千円も「無駄だ」として減額した。

 一方、与党は「市のふるさと納税額は県内1位だ。市税の一部も活用し安定的に事業を継続できる」と反論した。

(照屋大哲)