プロバスケットボールBリーグ1部西地区1位の琉球ゴールデンキングスは20日、沖縄アリーナで同地区7位の大阪エヴェッサと今季第38戦を行い、90―85で接戦を制した。通算成績は34勝4敗で首位を維持した。前半は攻守でリバウンドを譲らず47―33と優位に立った。第3クオーター(Q)の序盤はリードを維持したが、大阪が追い上げ第4Qに逆転を許した。試合の最終盤は互いにリードを奪い合った。キングスは岸本隆一が大事な場面で3点弾を決めて大阪を突き放した。岸本は個人通算600本の3点弾を成功させた。次節は23日、京都市体育館で京都ハンナリーズと対戦する。
第4クオーター(Q)の残り45秒で83―84。試合最終盤の緊迫した場面。ブースターの視線は岸本隆一の放ったボールに向けられていた。逆転の3点弾がリングに刺さり、地鳴りにも似た歓声が会場に響いた。
この日、沖縄アリーナの入場者数は5500人余り。好敵手の大阪を相手に、最後まで目が離せないホーム戦となった。岸本は「いかに自分が冷静でいられるかを大切にした」と言う。勝負を決する大事な場面でも普段通りのプレーを貫き、精神面での成熟度を見せた。「自分たちの不思議な力を今日のゲームで改めて感じた」と、ファンの後押しに感謝した。瀬戸際で粘り強さを発揮した岸本は、この試合でBリーグ3点シュート600本を達成した。大阪はファウルゲームに持ち込んで最後まで食らい付いたが、岸本や今村佳太が冷静にフリースローを決めて逆転を許さなかった。ジャック・クーリーは、後半を振り返り「大阪は3点弾が決まり、ガードが詰めるとドライブで決められた」と反省点も忘れなかった。
(大城三太)
キングス 34勝4敗
90―85(20―15,27―18,17―20,26―32)
大 阪 15勝23敗
【評】前半はジャック・クーリーを中心にリバウンドで安定感を見せ、47―33で折り返した。第3Q、第4Qはシュート確率を上げ、リバウンドも奪う大阪に追い上げられた。試合は最終盤までもつれたが、最後は岸本隆一の3点弾でキングスが勝利した。
◆ファンの後押し効いた
桶谷大HC(キングス)の話 こういう(接戦の)ゲームで隆一の力は突出している。隆一で負けるなら仕方ないというチームとしての覚悟みたいなものがある。隆一の3点弾や、その後に相手がフリースロー1本を外した場面はファンの後押しが効いた。
◆やろうとした事やれた
天日謙作HC(大阪)の話 第1Qの途中にタイムアウトを取り、やろうとした事をやれた。(第4Q終盤で)流れが変わったということはない。