高校ハンド 女子は浦添 男子は那覇西が優勝 春季沖縄大会


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女子決勝 浦添―那覇西 後半、ディフェンスを突破し、シュートを放つ浦添の平良萌笑=20日、那覇西高校体育館(又吉康秀撮影)

 ハンドボールの第12回KBC学園杯争奪第46回県高校春季ハンドボール選手権大会の最終日は20日、那覇市の那覇西高校で行われ、女子決勝は浦添が20―15で那覇西に勝利し、3年ぶりに頂点に立った。男子決勝は那覇西が25―19で北中城を下し、4連覇を果たした。3位決定戦は女子が首里、男子は那覇国際が勝利した。

浦添・平良、躍動「好守速攻」体現 2人退場も集中してしのぐ

 前半の序盤から相手の攻撃を防ぎ、速攻を仕掛けて主導権を握った浦添。リードして迎えた後半の中盤、立て続けの反則で2人が退場した。相手に詰め寄られる中で機能したのが、12月の選抜県予選以降、集中して取り組んだ守備だった。数的不利な状況下でも中央からの攻撃を徹底的に防ぎ、GKの好セーブもあって勝利を引き寄せた。

 浦添は選抜県予選で準優勝の結果だったが、新型コロナウイルスの影響で九州大会が中止となり、全国への道が途絶えた。新垣未来主将は「今大会は優勝しかないという強い気持ちで臨んだ」と振り返る。

 「好守速攻」を掲げ、個人技で突破を仕掛ける相手を挟みこみ、スペースを消した。センターで守備の流れをつくった平良萌笑は「(退場で)4人となった場面も、守るべきところを強く守ることを意識した」という。

 サイドからの崩しやポストプレーなど、多彩な攻撃も見せて相手に的を絞らせなかった。神谷綱史監督は「コロナ禍で時間が限られる中でも集中して、時間を大切に練習に取り組んできた結果だ」と選手らをたたえた。
 (池田哲平)

那覇西・GK浦崎 守備で流れ エース不在、連係でカバー

男子決勝 那覇西―北中城 好セーブを連発し、勝利に貢献した那覇西のGK・浦崎虹陽=20日、那覇西高校体育館(又吉康秀撮影)

 昨年12月の選抜県予選準決勝で、わずか1点差でかわした北中城との対戦となった那覇西は、立ち上がりからGK浦崎虹陽が好セーブを連発し、守備からつくった流れを最後まで渡さなかった。攻撃では主将の黒島太貴が起点となり、自らもチーム最多の7得点を奪った。右サイドの伊波真斗も着実に得点を重ねた。

 エースの田場心大が、けがで不在となる中、今大会は攻撃面の課題をチームの連係でカバーした。黒島らが積極的に1対1を仕掛け、引きつけたところでパスを出しスペースをつくった。

 守備では大城樹ノ介が相手のエースに対し、前から当たる積極的な守備を見せた。ロングシュートには手を上げて食らいついた。大城は「最初から止める気持ちだった」と胸を張る。

 前半を13―6で折り返したが、後半序盤の約4分間は得点が止まり、久高清龍監督から「シンプルに」とげきが飛ぶ場面もあった。試合後、久高監督は「前のめりに行き過ぎていた」と振り返り、夏に向けて攻守の両面を改善する考えを示した。
 (池田哲平)