県内の住宅地価は上昇幅を前年より広げたプラス2.0%だった。調査地点のある全21市町村のうち、下落から上昇に転じるか上昇幅を広げた市町村が17に上った。地域ごとに差があるものの、全体として住宅地価は持ち直す兆しが出てきた。
取引件数は2021年1~11月で1万4171件と前年同期比1.4%増加し、コロナ禍前の19年同期(1万4688件)へ近づいた。一方、取引面積はコロナ禍前には戻っていない。
那覇市の住宅地価は1.0%上昇し、上昇幅は前年(0.6%プラス)から微増した。コロナ影響で住宅取得の勢いが鈍化していたが、わずかに上向いている。高価格帯の地域は横ばいが多く、郊外や近隣に引き合いが流れている。最も上昇幅が大きかったのは宮古島市で、5.3%上昇した。
コロナの影響で住宅需要はやや鈍化したが、価格帯の高い市街地から郊外の集落内に住宅地を買い求める動きが目立ってきた。
(明真南斗)