那覇空港の国際線が運休して24日で2年がたつ。運航再開のめどは立たず国際線ターミナルビルは静かだが、空きスペースの活用が始まっている。ビルを管理する那覇空港ビルディング(NABCO)は、国際線ビル2階の広場を「首里城復興支援応援コーナー」と位置付け、首里城関連の展示品を飾りだしている。18日からNABCOが独自で作成した守礼門のレプリカが登場した。
ジェイシーシー(糸満市)の協力を得て、壁には琉球王国国王や偉人らを肖像画とともに紹介している。今後も泡盛を置くなど展示物を増やしていく。
また国際線ビルの広場を無料で貸し出しており、イベント会場として活用できる。これまで県立芸術大学生による琉球芸能のステージや、ダンススタジオのステージなどで利用されたことがある。
2020年3月に国際線が全便運休となり、1、2カ月後には半年間ほどシャッターを下ろしていた。際内連結ターミナルのテナントが撤退や無期限休業するなど集客は厳しい状況が続いている。一方、NABCOは3月の国内線利用者は19年並みに戻っているとし、国際線ビルへの人の流れを作りたい考え。
NABCO事業部の大城康企画課課長は「国際線再開のめどが立たず厳しい状況だが、にぎわいを演出していきたい」と話した。(中村優希)