米海軍、名護湾でのつり下げ訓練認める 提供域外で高度も違反か


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名護湾で海面すれすれまで降下する米海軍所属のMH60特殊作戦ヘリコプター=22日午後5時44分、名護市

 【名護】名護市の名護湾で22日、米軍機とみられるヘリコプター2機がつり下げ訓練などをした件で、米海軍は24日、訓練の実施を認めた。本紙の取材に対し「訓練に参加したのは第12海上戦闘飛行隊に所属する米海軍のMH60Sヘリコプターだ」と回答した。米軍提供区域外で通告なく訓練を実施した理由は答えなかった。

 沖縄防衛局は23日、事実関係について「米軍に照会中だ」とした上で「仮に米軍機によるものであれば、引き続きわが国の公共の安全性に妥当な配慮を払い、日米合同委員会合意を順守するとともに、地域に与える影響を最小限にとどめるよう申し入れた」と本紙に回答した。

 日米合同委員会は、米軍機の飛行は国際民間航空機関(ICAO)や日本の航空法上の最低安全高度規定と、同様の飛行行動規則を米軍が適用することで合意している。航空法は最低高度を何もない場所で海面などから150メートルと定めている。名護湾で訓練していた機体は海面にすれすれまで近づいたり、海面から10メートルほど上空でホバリングをしたりしていた。

 米海軍は「われわれは日本との条約上の義務を果たす一方で、自由で開かれたインド太平洋地域の確保に尽力している。高い即応性を維持するための重要な訓練を実施する必要がある」としている。

(塚崎昇平、松堂秀樹)