名護湾でつり下げ訓練「県民に大きな不安」 沖縄県が中止要請


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名護湾で低空飛行し、ホバリングや人のような物をつり下げる米軍機とみられるヘリ2機=22日午後5時47分、名護市許田

 名護湾でのつり下げ訓練などについて、沖縄県の溜政仁基地対策統括監は25日、沖縄防衛局と外務省沖縄事務所に電話で抗議し、提供施設・区域外でつり下げ訓練などを実施しないよう米軍に働き掛けることを要請した。

 県は突如実施された訓練で「県民に大きな不安を与えた」と指摘。名護湾で、日常的に漁船航行や観光利用があることなどを挙げて訓練実施を「大変遺憾」とした。

 訓練は22日午後5時ごろ米軍厚木基地(神奈川県)所属のMH60ヘリ2機が実施。ホバリングするなどしたほか、うち1機が人員のつり下げ訓練を実施した。米軍は沖縄防衛局に対して訓練目的を「即応体制維持」と回答している。県は厚木基地など米軍側にも抗議する予定で、日程を調整している。

(塚崎昇平)