糸満、中部商に逆転勝ち 激しい打撃戦を制す 県春季高校野球


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中部商―糸満 8回1死、三塁打を放ちガッツポーズする村田悠翔=26日、沖縄セルラースタジアム那覇(大城直也撮影)

 初回から4得点で勢いに乗る中部商に、糸満が食い下がった。激しい打撃戦は小刻みに加点した糸満が七回に追いつき振り出しに。八回1死で途中出場の村田悠翔が中越え三塁打で攻撃の口火を切り、4四死球による押し出しもあって逆転に成功する。この回、一挙5得点で突き放した。

 相手投手陣の状態を観察した眞玉橋元博監督は四回、バットの角度を考えてライナー性の打球を狙うよう指示。打線が甘い球に狙いを絞ったことが功を奏した。大城朔太郎主将は「いつも練習してきた成果が出た」と胸を張った。

 糸満の14安打を上回る17安打を浴びた。毎回のように走者を背負ったが、得点圏まで進まれても無失点で抑えたイニングがあったことも大きかった。

 四回1死二塁で登板した中村理士が、後続を連続して中飛に打ち取るなど、ロングリリーフで1失点の好投。八回の攻撃につながる流れを引き寄せた。中村は「皆が打ってくれたので自分は抑えなきゃという思いで投げた」と、マウンド上と同じ淡々とした表情で振り返った。

(金良孝矢)


 第69回県高校野球春季大会(県高野連主催、琉球新報社共催)第5日は26日、3球場で行われた。2回戦8試合が行われ、シードの前原が那覇商を10―0の六回コールドで下すなど7チームの16強進出が決まった。沖縄セルラースタジアム那覇のシードの沖縄水産と浦添商のカードは降雨のため、沖縄水産が7点リードの二回途中で中断。天候の回復が見込まれず、中断時点から試合の続きを行う「継続試合」となった。今大会からの導入で、この試合が初適用。同球場で27日午前11時から、二回表沖水無死満塁で再開する。27日に8試合が一斉開催の予定だった3回戦の日程は継続試合の影響で変更になった。試合日や会場は、継続試合終了後に決定する。