ウェルネス8強 先制された直後に逆転打 當銘「狙っていた」 県春季高校野球


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 第69回県高校野球春季大会(県高野連主催、琉球新報社共催)第7日は29日、アグレスタジアム北谷と沖縄セルラースタジアム那覇で3回戦4試合を行った。久米島・南部商連合は普天間を10―3の七回コールドで下し、連合チームとしては初のベスト8に進出。ウェルネス沖縄は5―3でコザを退けた。沖縄尚学は与勝に7―0の七回コールドで勝利。宮古は8―1の七回コールドで那覇に勝った。30日は3回戦の残り4試合を、アグレスタジアム北谷とアトムホームスタジアム宜野湾の2球場で行う。

日本ウェルネス―コザ 3回2死満塁、勝ち越しの2点適時打を放つ日本ウェルネスの當銘愛渉=29日、アグレスタジアム北谷(大城直也撮影)

 三回、相手に2点先制された直後の攻撃。二つの安打と2四死球で1点を返しなお2死満塁の場面。ウェルネス沖縄は、6番當銘愛渉が打席に入った。「狙っていた」という3球目、外角寄りの直球を振り抜くと打球は左方向へ。二、三塁から走者が一気にかえる逆転打となった。

 「前の打者がつくった好機を無駄にしない」。打席に向かう前に「一点でも多く取らないと」と自らに言い聞かせたという當銘。大事な場面でプレッシャーをはねのけ放った殊勲の一打に「うれしかった」とはにかんだ。この回、続くワォーターズ璃海も左越えの2点三塁打を放ち一挙5点。コザを振り切った。

 創部4年の新しいチームで、五十嵐康朗監督は「伝統はまだなく、今からつくるチーム」と評す。「まだまだいろんな所が荒い」と修正点も挙げる。それでも2回戦は好投手を擁するシードの北山に逆転勝利を収めるなど勢いに乗る。

 小橋川樹主将は「北山に勝ったことが自信になったことは大きい。次戦に向けて今まで通りのことを変わらずにやっていきたい」と語る。伸びしろしかないチームが上位進出をうかがう。
 (金良孝矢)

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 ●コザ 三回裏の5失点を悔やむ米須清佑主将 失点を3点以内に抑えられたら逆転できたかもしれない。風が吹く中、内外野が連携する必要があったが、うまくできなかった。夏に向けて、ピンチでも落ち着いてプレーできるように取り組みたい。