聴覚障がい者の総合スポーツ大会「第24回夏季デフリンピック」の女子サッカー日本代表に選ばれた那覇市出身の宮城実来(21)=那覇西高―日体大4年=が1日、那覇市泉崎の琉球新報社を訪れ、大会に向けて抱負を述べた。大会は5月1日から15日、ブラジルで開催される。日本、アメリカ、ブラジル、ポーランド、ケニアの5カ国で頂点を競う。リーグ戦を行い、勝ち抜いたチームで決勝戦、3位決定戦を行う。
大会に向け、「自分の持ち味であるパスカットの技術を生かしたい。セットプレーではゴールに絡みたい」と意欲を見せる宮城。同時に「コロナ禍でチームプレーの練習がなかなかできなかったので、その部分の不安は大きい」と、残り期間で連係面の調整に注力する考えだ。
デフサッカーについては「耳が聞こえない分、身ぶりや手ぶり、手話でやりとりしている。目に頼らないといけず、疲れてしまう。音のない世界なので視野を広くしながらプレーしないといけない」と語る。試合中は補聴器を外すことが条件となっている。
宮城は2019年、デフフットサル日本代表として第4回ワールドカップに出場した。サッカーは「ブラジルやアメリカは強豪。胸を借りるつもりで挑みたい」と挑戦者の気持ちで臨む。元々FWが得意な宮城は「フットサルの技術はゴール前でのプレーに生かせると思う」と自信ものぞかせる。DFでの起用が濃厚だが、「前線の選手がゴールできるようなパスを送りたい」とチームへの貢献を誓った。
(大城三太)