再生医療施設をうるまに整備 がん免疫治療「NKT細胞標的治療」を沖縄で提供


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細胞培養加工施設を紹介する(左から)理研免疫再生医学の徳岡治衛代表、由風BIOメディカルの谷正風副社長、中濱数理社長=25日、うるま市州崎の沖縄バイオ産業振興センター

 由風BIOメディカル(中濱数理代表)は、うるま市の沖縄バイオ振興センター内に細胞培養加工施設(CPC)を整備し、このほど関係者向けの内覧会を実施した。敷地面積は250平方メートル以上で、県内最大級のCPCという。6月ごろまでに機材の搬入や空調を整備した後、8月中には厚生労働省から事業開始の許可を得る予定。

 業務提携している理研免疫再生医学(東京都)が開発したがん免疫治療法の「NKT細胞標的治療(RIKNKT)」を県内で提供する。県内の医療機関に通う患者から採取した血液成分をCPCに送り、細胞培養して治療薬をつくり、病院に提供する。月に最大55件を培養できる。

 施設内にはバイオ関連の研究ができる検査室も設けており、県内で活用されることも視野に入れている。

 中濱代表は「県内の再生医療を盛り上げていきたい。沖縄のサービスの独自性を出せれば、医療ツーリズムにも期待できる」と話した。

(中村優希)

※注:中濱数理代表の「濱」は、右側がウカンムリに「眉」の目が「貝」