防衛省、不服申し立てを5年間放置 読谷土壌汚染めぐる開示請求


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 【東京】米軍読谷補助飛行場跡地の土壌汚染問題を調べる市民団体からの行政文書の開示請求をめぐる不服申し立てについて、防衛省が、総務省への諮問決定までに約5年4カ月かけていたことが4日、分かった。情報公開制度を所管する総務省は、不服申し立てから90日以内に諮問するよう奨励している。参院行政監視委員会での高良鉄美氏(沖縄の風)の質問で明らかになった。

 市民団体は「読谷の環境問題を考える会」。米軍が同飛行場を使用した履歴の開示を求めた。

 2016年9月、沖縄防衛局に文書開示を求めたが、同10月に「文書不存在」を理由に不開示とされた。この決定に対して市民団体は同11月、防衛大臣に不服申し立てを行ったが、申し立ての内容を審査する総務省への諮問決定の通知があったのは今年2月24日だった。

 総務省の白岩俊行政管理局長は同委員会で、不服申し立てから諮問までの期間について、「90日を超えないように」とする申し合わせを各府省と行っていると述べた。
 (安里洋輔)