町民のコロナ支援を優先 ギンバル跡地を若者が働く場に 金武町長3選の仲間一氏に聞く


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3期目の当選を決めて抱負などを語る仲間一氏=4日、金武町役場

 【金武】3日投開票の金武町長選で、無所属現職の仲間一氏(67)が3期目の当選を決めた。抱負などを聞いた。 (聞き手・岩切美穂)

 ―勝因は。

 「不妊治療費や不育症の治療費助成を行うなど、就任と同時に子育て支援センターを立ち上げ子育てしやすい町づくりを基本に取り組んできた。実績と、相談を受けたら即現場に赴く姿勢が評価されたと思う」

 ―3期目の課題は何か。

 「新型コロナの感染拡大防止と、コロナ禍で支援を必要とする町民への支援が一番やるべきことだ。役場の庁舎建設は、候補地選定などを町民の合意を得て進めたい」

 ―ギンバル訓練場跡地開発のビジョンは。

 「野球場や医療施設、温泉施設などが整備された。KINサンライズビーチや屋内運動場も今年完成し、多様なイベントが可能になる。足りないのは食べる場所だ。フードコートのような施設ができるといい。町外から人を呼び込み、若者の働く場にもなる。調整して進めたい」

 ―水道水からの国の暫定指針値を超える有機フッ素化合物(PFAS)検出問題にどう対応するか。

 「(浄水場に敷き詰めてPFASを除去する)活性炭を4月中には発注する。同時進行で、全ての水道水を県企業局水に切り替えるための送水管工事も進めていく」

 ―相手候補はPFASについての説明会開催を訴えた。開催予定は。

 「今はコロナ禍で人が集まれない。町の広報紙やホームページを通じ取り組みの仕方や状況を随時説明する必要がある。疑問には常に答える」

 ―米軍のコロナ対策への対応を聞かせてほしい。

 「新型コロナについては(米軍の)甘い対応があった。マスク着用の徹底を司令官に直接求め、外務省にも日米地位協定の改定を求めている。要請は一過性で終わらせず今後も続けていく」

 ―3期目の抱負は。

 「学力があるのに、家庭にゆとりがなく塾に行けない子どもがいる。中学3年対象だった無料塾を1~2年にも拡充する。子どもたちが学力をつけて夢と希望にチャレンジできる町にする」


 仲間一氏(なかま・はじめ) 1955年1月15日生まれ。町金武出身。沖縄国際大中退。2007年から13年まで町教育長を務めた。14年の町長選で初当選し、18年は無投票で再選された。