【北谷】米空軍嘉手納基地の第18航空団が日米地位協定に基づき使用を許可されている提供区域外で、救難ヘリHH60Gの低空飛行による訓練を実施していたことが6日、分かった。本紙取材に同日、第18航空団が明らかにした。訓練は3月30日午後9時ごろ、北谷町の砂辺海岸沖で行われた。町に事前通告はなかった。第18航空団は「安全を確認した上での訓練」と回答したが、近くには漁船も航行していた。物体が落下したとの目撃情報が本紙に寄せられたが、同団は「落下物はない」と否定した。
第18航空団によると嘉手納基地所属の救難ヘリHH60Gによる救助訓練を実施した。同団は本紙取材に対し、6日午前11時59分には「3月中にHH60Gは砂辺海岸上空を飛行していない」と答えた。しかし同日午後3時56分に、米国人や地元の日本人救助の即応体制を維持するために訓練を実施したと修正し「訓練は安全に実施できると判断した」と回答した。
北谷町の渡久地政志町長は「提供区域外で訓練していたのであれば遺憾だ。情報を精査し今後の対応を検討する」と述べ、沖縄防衛局に詳細を確認しているとした。
(名嘉一心)
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