ヤギの毛並み、何色で生まれる? 沖縄在来・島ヤギの繁殖を辺土名高校に託す 沖縄こどもの国


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 【大宜味】沖縄こどもの国で飼育している雄の島ヤギのゼットン君(7)が、繁殖のため辺土名高校サイエンス部に預けられることになり、修了式間近の3月22日に高校生らに迎えられた。こどもの国の島ヤギは琉球犬、与那国馬と共に沖縄在来家畜として触れ合うことができ、子どもたちに人気。沖縄こどもの国には繁殖個体の雌の島ヤギが一頭しかおらず、種付けの成功確率が低い。在来家畜担当の安座間健也さん(37)が辺土名高自然環境科での島ヤギ出産の情報と研究活動を知り、託すことになった。

記念撮影で雌ヤギとポーズをとるゼットン君(前列右)と高校生ら=3月24日、大宜味村の辺土名高校

 安座間さんは「在来家畜の保存活動を行っている辺土名高校の活動に感銘を受けた。このプロジェクトを成功させたい」と期待を込めた。

 島ヤギ飼育担当でサイエンス部長の知念珠里亜さん(17)は「生まれる赤ちゃんヤギの毛並み研究をしているが、栗色のゼットンと白黒模様の雌ヤギからどんな色のヤギが生まれるか楽しみ。みんなで世話をしたい」と笑顔で話した。

 自然環境科の東竜一朗教諭は「本校には『もも』と『えるさ』の2頭の雌の島ヤギがいるが、ゼットン君がどちらと相性がいいか楽しみ。生徒らと誕生を見守りたい」と話した。

 子ヤギが2頭産まれた場合は、第1子はこどもの国が、第2子は辺土名高が飼育する覚書を交わした。島ヤギに触れ合うことができるとのことで、修了式の24日には近隣の小学生らも訪れ、一緒に記念撮影に収まった。
 (安里郁江通信員)