北谷沖の夜間訓練、米軍「水害への対応」と説明 実施した区域については答えず


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
米軍嘉手納基地所属の救難ヘリHH60Gが低空飛行をする様子。ヘリの右下には訓練に関係するとみられる、光る物体が確認できる=3月30日午後9時ごろ、北谷町の砂辺海岸沖(提供)

 【北谷】米軍嘉手納基地の第18航空団が3月30日夜に、沖縄県北谷町の砂辺海岸沖で事前通告なしに夜間訓練を実施したことについて、同航空団は訓練の実施海域が提供区域内か区域外かの質問については答えず「米軍人や地域住民の水害に対応するために実施した」と本紙に回答した。

 同団は「隊員や一般の海上船舶に必要な安全措置を取った」としているが、訓練時には近くで漁業者が漁をしていた。北谷町漁業協同組合の座喜味盛康組合長は「報告がないという事態が危険な形を示す恐れがあるので、町や海域を使っている漁協組合にも報告してほしい」と語った。

 北谷町の渡久地政志町長は8日までに「事前連絡もなく、漁船の間近で訓練が行われた。町民に危険が及ぶことも否めず、大変遺憾。詳細を確認し、対応を検討する」と述べた。

(名嘉一心)