沖縄の県費留学、募集再開へ 高校生対象 20年度から中断


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 嶋野 雅明

 新型コロナウイルスの影響で2020年度から派遣が中断している高校生対象の短期・長期県費留学事業について、沖縄県教育委員会が短期で23年1~3月ごろ、長期で来年度の派遣を目指して募集を再開することが9日までに分かった。短期は夏以降、長期は夏ごろに参加者を募集する。県教委は国際交流事業として新たに立ち上げた「アジア高校生オンライン国際交流事業」も準備を進めている。県内在住の高校1~3年生100人とアジア圏内の高校生100人が3カ月間、オンラインで交流する。

 県費留学事業は、県がグローバル人材の育成を目的に、留学プログラム費用を助成する事業で長年実施されていた。

 事業存続を求めて留学経験者らが署名活動を展開するなど、事業再開を求める声が上がっていた。

 事業を担当する県教委県立学校教育課は「新型コロナの影響によっては変更の可能性もある」とした上で、派遣の再開に向けて準備を進めている。

 2週間の短期留学は23年1~3月に派遣予定、長期留学は本年度中に高校生の選定や事前研修などを実施し、23年度に派遣を予定している。

 新規のオンライン交流事業は、現在交流先の学校を探している。

 県内に在住者が多いネパールやフィリピンなどを中心に複数の学校に交渉中で、今夏に実施を予定している。募集時期は未定。

 事業費は沖縄振興一括交付金を活用する。 (嘉数陽)