沖水、わずか10球で先制点奪う 川端、3安打躍動 県春季高校野球


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沖縄尚学―沖縄水産 3安打を放ち、勝利に貢献した沖水の川端南海斗(大城直也撮影)

 試合開始からわずか10球での先制攻撃だった。打撃が好調の1番川端南海斗主将が3球目を中前にはじき返し、2番吉元悠貴が3球目を右前に運ぶ。3番仲本海が4球目を振り抜き右犠飛とすると、三塁まで進んでいた川端が本塁へ生還した。

 「自分が(塁に)出れば、いけいけムードになると思った」と川端。「何が何でも出塁する」と決意を込めて打席に立った。準決勝までの打率は6割8分8厘。決勝でもその力を発揮し、4打数3安打と大車輪の活躍だった。

 打席では相手投手の球を観察し、特徴を後続の打者に伝えた。強打で引っ張るだけではなく、情報を仲間と共有することでチームの勝利に貢献した。

 好投手を擁する沖縄尚学を攻略できたことにチームとして自信を深める。沖水の春季大会優勝は25年ぶり。川端は「試合が終わってから知った」と気負いはない。九州大会は甲子園の出場経験がある強豪がひしめくが「野球ができる環境に感謝し、一戦ずつ大切にしていきたい」と力を込めた。

(金良孝矢)