漁船航行中に…勝連沖でつり下げ訓練 米軍ヘリか


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 【うるま】12日午前9時半から10時半ごろまでの間に、うるま市勝連半島の沖合で米軍CH53Eとみられるヘリコプター2機が荷物をつり下げて飛行する様子が確認された。目撃情報によると、漁船などが航行する水域の上空を飛行した。米軍や沖縄防衛局からうるま市に対し、つり下げ訓練などに関する事前連絡はなかった。市は「詳細について調査する。目撃情報があった場所は自由に訓練していい場所ではない」とした。

 目撃者によると、うるま市勝連のホワイトビーチ沖に停泊する米海軍の大型艦船ミゲルキースから、CH53Eとみられるヘリが飛び立った。鉄製と木製とみられる荷物をつり下げていた。伊計島にいた別の目撃者によると、荷物をつり下げたヘリ1機が伊計島の南側からやって来て、島の東側を迂回(うかい)して金武湾方向に飛んでいった。

 勝連漁業協同組合には、浜比嘉島の東側沖合で漁をしていた漁師から「物をつり下げてヘリが飛んでいる。大丈夫か」との情報が寄せられた。上原勇行組合長は「船の安全のためにつり下げはやめてほしい。落下したら大変だ」と憤った。

 沖縄防衛局は、本件に関する本紙の取材に「米側へ照会中」としている。本紙は米軍にも問い合わせているが、12日午後8時半現在、回答はない。
 (古川峻)

箱のような物体をつり下げて海上を飛行する米軍のCH53Eとみられるヘリコプター=12日午前10時34分、うるま市の伊計島沖(ジャン松元撮影)