女子サッカー九州リーグ16日に開幕 沖縄からは2チームが参戦


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 女子サッカーの2022シーズン九州リーグ1部が16日に開幕する。県からはヴィクサーレ沖縄FCナビィータとエナジック琉球デイゴスが参戦する。九州1部は9チームで争い、総当たりのリーグ戦16試合を行う。昨季ナビィータは5勝2分けで2位、デイゴスは4勝2敗1分けの3位だった。開幕日の16日は11時にナビィータが南城市陸上競技場で、琉球デイゴスは17日11時に中城村のごさまる陸上競技場で、それぞれ熊本RFCと戦う。


[ヴィクサーレ沖縄FCナビィータ]堅守速攻で優勝狙う

 ヴィクサーレ沖縄FCナビィータは、粘り強い守備からのカウンターでゴールを狙う「堅守速攻」のサッカーで、念願の初優勝を目指す。

 昨季はシーズンを通して無失点と鉄壁の守備を誇った。昨季から大きくメンバーも変わらず、息の合ったプレーを見せる。津波古友美子監督は「チームの売りは守備力。全員がハードワークするプレーで優勝をつかみ取りたい」と力強く言い切った。

 一方、昨季は首位と得失点差1で優勝を逃しているだけに、さらなる得点力の向上を課題に挙げる。津波古監督は「もっとゴールを取れたはずのシーンが多かった」と振り返り、「点を積み重ねることにこだわっていく」と修正を誓った。

 キープレーヤーは、今季から主将を務めるボランチの國吉真梨子だ。球際の守備で負けない力強さに加え、ボールをさばいてゲームメークもこなす「攻守のつなぎ役」を担う。ベテランのDF秋葉夢子は、守備陣を引っ張るリーダーとして期待が懸かる。

 今季は九州リーグ優勝とともに、皇后杯全日本選手権への初出場も目標に掲げる。ホームで迎える開幕戦に向けて、津波古監督は「諦めず最後まで戦って勝利を手にし、応援してくれる人を楽しませたい」と意気込みを語った。
 (野添侑麻)


[エナジック琉球デイゴス]攻撃的サッカー目標

 エナジック琉球デイゴスは昨季からメンバーが大きく変わり、新生チームで今季に臨む。高卒の新戦力やベテラン組で「アグレッシブ」なサッカーを目指す。

  おととしの九州選手権で県勢初優勝を果たすも、昨季シーズンは3位。メンバー13人中、残留が6人、新加入は6人となった。2月末に就任の田口豊士監督は「リスタートで一からつくっていく1年になる。若手の勢いとベテランの経験がうまくかみ合えばいい」と期待を込める。

 昨季は開幕4連勝の勢いだったが、その後は勝利から遠のいた。昨年8月から加入したMF山城見友希主将は「もっと粘り強くできたと思う」と反省を口にし、「(今季は)攻守で粘り強くタフに闘っていきたい」と意気込んだ。

 鍵となる選手は山城と、ボランチやセンターバックをこなす鏡玲菜だ。山城は攻撃の中心で、周囲をよく見たプレーもできる。昨年加入の鏡は攻守で体を張りチームの要となる。熊本の秀岳館高を卒業したばかりの大迫凜々香と新井愛海の元気さにも期待したい。

 チームの目標はたくさんの人に応援してもらえるプレーをすることと、なでしこリーグへの参入だ。田口監督は「積極的にボールを取りに行く。積み上げてきたものを大切にし、アグレッシブな戦いを展開したい」と力を込めた。
 (金良孝矢)