「島医者」を目指す研修医たち 八重山病院で研修プログラム開始


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八重山病院での研修に参加する塩川絹恵さん(右)と波平郁実さん=11日午後、石垣市の八重山病院

 【石垣】石垣市の沖縄県立八重山病院で11日、総合診療専門研修プログラム「南(ぱい)ぬ島」の1期生の研修が始まった。研修を受けるのは塩川絹恵さん(33)=横浜市出身=と、波平郁実さん(27)=那覇市出身=の研修医2人で、3年間の研修に励む。2人は多様な医療ニーズに対応する総合診療専門医を目指す。

 プログラムでは八重山病院で2年間、内科や救急、小児科などで各分野の医療を学ぶ。最後の1年間は離島診療所で単独診療をするなど、地域の医療を担う技能の習得を目指す。

 11日にあった研修開始式では、プログラムを担当する酒井達也医師が「(研修医の)医療レベルが島の医療レベルになる。貪欲にいろいろなことを学んでほしい」と激励した。紛争地帯での医療活動など国際協力に携わる夢があるという塩川さんは「プログラムの内容が魅力的で、医学キャリアを積めると思い参加した。医療資源が限られた中で、どう患者に関われるかを学べる」と目標を語った。離島での医療に関心を持つ波平さんは「離島では医療だけではなく、多角的に(患者に)携われる医師が必要になってくると思う。そういった医師になりたい」と語った。

(西銘研志郎)