まずは飲用水に使われていなかったことは幸いだった。
発生源を推定できないような状況だが、泡消火剤など有機フッ素化合物(PFAS)を含む薬剤を保有または使用している業者の確認が第一だ。
県の調査は地下水(井戸水)を採取したものだが、土壌汚染が先で、地下水汚染は後の可能性もある。調査範囲と対象を広げていくことで発生源を絞っていくことができるだろう。県と西原町、中城村は作業を急いでほしい。
農作物への影響だが、PFASが土壌から農作物に移行する割合が低いことは確かだ。だが、土壌の汚染度合いが高ければ、結果、農作物へ移行する絶対量も増える。その意味でも土壌調査は不可欠だ。
飲用水の暫定指針値はあるが、農作物の基準値は定められていない。水を飲んで人体に蓄積されるように、農作物を食べて蓄積される可能性はある。国は農作物への基準値策定も急ぐべきだ。
(環境衛生学)