ハンドボールの第55回県一般選手権最終日は16日、具志頭社会体育館で各部の決勝が行われ、男子1部は、興南BICが丸松建設との延長戦を36―34で制して頂点に立った。女子1部は宜野湾ガスクラブが21―17でレキオクラブに勝利して連覇を達成した。男子2部は那覇西クラブが優勝した。マスターズ50sの部は沖縄教員が制した。男女1部の上位チームは九州一般選手権(5月、大分)に出場する。
下地の連続4得点で決着
延長までもつれ込むシーソーゲームを下地利輝の連続4得点で突き放し、興南BICが5連覇を果たした。西原聖監督は「うまくいかない時間が多かったが、最後は選手の勝ちたいという気持ちで勝利を手にできた」と苦しみながらつかんだ栄光を喜んだ。
前半序盤から丸松建設に一挙10得点を許し、追いかける展開が続いた。相手エースの神里昂大の守備間をすり抜ける攻撃に手を焼いた。
後半に入るとBICはディフェンスの幅を狭める横一線の守備陣形に切り替え、神里を封じることに成功。宮城護、名富光輝を中心に速攻による連続得点で勝ち越した。
後半残り10秒で同点とされても、西原監督は「選手は決して折れることはなかった」と振り返る。強豪校出身の経験豊富なメンバーが多いBICは、緊張感のある場面を「楽しんでいた」という。
延長に入っても攻守にわたって走りきって、下地の連続得点につなげた。一体感も奏功し、ベンチからの声援が選手の背中を押した。
連覇を重ねる王者として「絶対に負けたくなかった」と主将の宮城。「目標のジャパンオープン出場に向けて、九州大会では上位進出を狙いたい」と躍進を誓った。
(野添侑麻)
終盤速攻で突き放す 宜野湾ガス
後半17分を過ぎても1点を争う展開となった女子1部決勝。宜野湾ガスが最終盤、當眞貴和子の連続シュートを皮切りに5点連取でレキオクラブを振り切り、2連覇を達成した。
昨年決勝と同一カード。堅守速攻が持ち味の宜野湾ガスだが、相手の素早い攻守にリズムがつくれない。気迫のこもったレキオのプレーに「飲まれてしまった」と當眞は反省を口にした。
後半はパスカットから速攻につなげるなど、徐々に形を取り戻す。後半19分に並ばれても「焦らずにパスをつないでいこう」と當眞が連続で得点し、そのまま突き放した。
選手兼監督の仲宗根由香利は「コロナ禍で集まれる時間は限られたが、声を掛け合って士気を高めてきた。チームでつかんだ優勝だ」と感慨深く勝利をかみしめた。
(野添侑麻)
【男子】
▽1部決勝
興南BIC
36―34(12―16,18―14,延長6―4)
丸松建設
▽2部決勝
那覇西クラブ
25―18(12―11,13―7)
エレメンツ
【女子】
▽1部決勝
宜野湾ガスクラブ
21―17(11―9,10―8)
レキオクラブ
【マスターズ50sの部決勝リーグ】
▽決勝
沖縄教員
18―12(8―8,10―4)
コザクラブOB