子どもとスマホで正しい性情報を 屋慶名さん、オンラインでSNS対処講義


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性情報リテラシー教育協会認定アドバイザー屋慶名美和さんのオンライン学習会の画面(屋慶名さん提供)

 【中城】沖縄県“人間と性”教育研究協議会(沖縄性教協、島尻澤一会長)の定例学習会がこのほど、オンラインで開かれた。性情報リテラシー教育協会認定アドバイザーの屋慶名美和さんが登壇した。「スマホデビューの前に~思春期のこころとからだの守り方~」をテーマに、屋慶名さんが開発した小学6年生向け、3種類の性情報リテラシー教育教材を発表した。会には教員や助産師、医師などの会員らが参加した。

 沖縄性教協は、科学・人権・自立・共生・平和をキーワードに、子どもたちと「性」の在り方や生き方を考え、正確な情報を伝え、性教育の実践に取り組んでいる。

 屋慶名さんが開発した教材は(1)SNSなどを通して子どもの性が狙われている実態を知る内容。子どもたちをだまそうと近づく悪い大人と、本当に助けてくれる大人の違いを学ぶ(2)自分や友だちを守るための法律を知る(3)性被害にあった場合や困った時には、大人に助けを求めて相談することを強調し、公的な相談先などを紹介する内容―の3種類。

 クイズやグループワークを交え、授業は同協会の認定アドバイザーが実施することを説明した。屋慶名さんは「性の正しい情報を見極める知識と判断力を養い、性を明るくポジティブに捉えることが大切だ」と強調した。

 沖縄性教協の島尻会長は「子どもたちが豊かな人生を送れるよう私たちが学び、みんなでタッグを組んで性と生を子どもたちに伝えていきたい。人権に基づいてどう豊かに生きるか、性をどのように共有していくか、子育てこそが性教育の原点だと思う」と話した。
 (中川廣江通信員)