かまぼこ型教室や漫画に群がる子ども…戦後の光景、生き生きと 復帰50年記念し写真展を開催 プラザハウス


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
貴重な写真を熱心に鑑賞する観客=7日、沖縄市のプラザハウスショッピングセンター

 【沖縄】戦後の厳しい状況の中でたくましく生きる島の子どもたちを活写した「琉米文化写真展」が、6日から沖縄市のプラザハウスショッピングセンター3階で開催されている。

 沖縄が復帰して今年で50年。その節目の年に「こどもの日」を迎えるのを前に、沖縄の子どもたちをテーマにした。同センターの向かいにあったキーストンスタジオに所属した米国人カメラマンらが撮影した、全てモノクロの約60点を展示している。

 終戦直後の孤児院、かまぼこ型の教室やミルク給食、リトルリーグの野球の試合、草野球や騎馬戦、遊びに興じる姿が映し出される。幼児をおんぶしてあやす児童やポーズを決める子どもたち、大きな民家のヒンプンをぐるりと囲んだ記念写真、復刊漫画に群がる様子など、60年代までの多彩な光景を見ることができる。

 写真から子どもたちの歓声が聞こえてきそうで、笑顔があふれているのが印象的だ。プロが写した作品のため、鮮烈でモノクロの持つ深い味わいを醸し出している。

 展示会巡りが趣味で、妻と鑑賞に来たという市内に住む喜屋武文雄さん(78)は「子どもたちの天真らんまんの笑顔に癒やされる。懐かしい光景ばかり。もしかしたら、写っているのは自分ではないかと名乗り出ることが、あるかもしれませんね」と熱心に見入っていた。

 写真展企画スタッフの具志川絵理さんは「カメラマンが心を奪われた、沖縄の記憶の作品です」と鑑賞を呼び掛けた。展示期間は未定。時間は午前11時~午後7時。問い合わせは(電話)098(933)1142。
 (岸本健通信員)