保革超え2000人惜別 うるま市 照屋寛徳さんの告別式


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 衆参両院で通算24年にわたり国会議員を務め、15日に死去した前衆院議員の照屋寛徳さん=享年76=の告別式が18日、うるま市のセレモニー中頭で営まれた。保革を超えた政界の関係者ら約2千人が訪れ、沖縄のために尽くした故人に感謝を伝え、別れを惜しんだ。

 一般焼香が始まる午後3時前から続々と関係者らが詰め掛け、長い列をつくった。式場には写真パネルや当選時の新聞が並べられ、参列者は在りし日の故人の姿をしのんだ。

 親族を代表してあいさつした長男の照屋大河さんは「不戦と護憲を貫き、365日沖縄のために活動してきた。多くの皆さまに支えてもらった」と感謝した。

 沖縄平和運動センター前議長の山城博治さんは弔辞で、寛徳さんを失った悔しさをにじませつつ、「天上より沖縄の行く末、家族の安寧(あんねい)を見守ってほしい」と冥福を祈った。

 焼香に訪れた元県知事の稲嶺恵一さんは「互いの立場を認識しながらも沖縄を良い方向に持っていこうという思いは同じだった。残念でならない」と語った。自民党県連会長の中川京貴さんは「保革関係なく、県民から愛された。沖縄を代表する国会議員だった」と評した。

 玉城デニー知事は「寛徳さんが遺(のこ)してくれたことを踏みしめ、基地のない平和な沖縄を目指すという多くの県民の思いを実践したい」と力を込めた。 (大嶺雅俊)