【読谷】琉球王国時代に士族女性が礼装の際に着用した琉球独特の衣裳・ドゥジン(胴衣)の縫い方などをつづった冊子の発売会と展示会が15日、読谷村古堅の民芸・民具専門店「りゅう」で始まった。
ドゥジン作家の砂川恵子さん(77)から師事を受けた「りゅう」オーナーの古川順子さん(53)が、ドゥジンの縫い方とアレンジ方法、琉装の歴史や背景などをまとめた冊子「ゆらりと楽しむあたらしい琉装」を出版した。
冊子の中で、琉球王国が消滅して沖縄県になって以降、ウチナーグチが禁止され、ウチナースガイ(琉装)も衰退していったことに砂川さんは、危機感を覚えており、「古川さんが冊子にしてくれたことがうれしい。ドゥジンを縫う人、着る人が増えてほしい」と思いを述べた。
著者の古川さんは「洋服や着物のリメークも可能で、シンプルな並縫いでできるので、作ってみてほしい。通気性もよく着付けも簡単で、いにしえからの先人の知恵を体感してほしい」と呼び掛けた。
砂川さんが琉装をモダンにアレンジしたオリジナルブランド「琉衣」の展示販売会は24日まで。冊子は「りゅう」のみで販売しており、発送も可能。問い合わせはりゅう(電話)098(989)4643。
(喜納高宏通信員)