昭和レトロ空間で食べるこだわりそば ふるみ家そば(南城市)<うちなー味まーい>51


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アグー豚とかつおのだしが利いたスープの「あぐーソーキそば」

 南城市大里大城稲福区の、のどかな住宅地に昭和レトロな空間が楽しめる沖縄そば店がある。店名は「ふるみ家そば」。入り口にクラシックカーが2台。「カルテックス」や「沖縄バヤリース」などの古い広告看板が飾られた店内にはデビュー当時の有名人のポスターやダイヤル式公衆電話、復帰前のナンバープレートや沖縄銘柄たばこも並ぶ。博物館のような「すばやー」だ。

 2019年3月5日にオープン。店主の古見(こみ)勝さん(60)が30年近く集めたコレクションであふれている。「最初は琉球切手やめんこを集めた。その後泡盛やコーラ瓶、キャラクターグッズなどさまざまな物を集めるようになった」。音の良いジュークボックスもありイーグルスの「ホテル・カリフォルニア」など昭和にヒットした洋楽や邦楽を流せる。

「ふるみ家そば」の古見勝さん(左)と恵子さん=19日、南城市大里大城稲福区

 長年、観光バス運転手として那覇バスに勤務した勝さん。定年前に自宅を改装し店を開いた。当初は妻の恵子さん(58)が厨房(ちゅうぼう)に立ったが定年退職してからは二人三脚で店を切り盛り。ソーキや三枚肉などアグー豚にこだわった沖縄そばが売り。スープも全品アグー豚とかつおを使い風味豊かなだしが食欲をそそる。

 主に若年層の客が訪れるという。勝さんは「昭和レトロブームにあやかり、SNSなどの情報を頼りに来てくれる」と笑う。恵子さんは「家族連れやお年寄りの方にもぜひ、そばを食べながら、懐かしんでもらえたら」と話した。

 営業時間は午前11時から午後5時。月、木曜日定休。南城市大里大城1809。(電話)098(944)0063。

(金城実倫)