復帰後50年、米軍関係の摘発は6018人 性的暴行後絶たず 軍属女性殺害から6年


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 1972~2021年の復帰後50年で、米軍構成員等(米軍人、軍属、その家族)の刑法犯による摘発は6109件、摘発者は6018人に上ることが27日までに、県警の統計で分かった。本島中部でウオーキング中の女性会社員が殺害された米軍属女性暴行殺人事件から28日で6年を迎えた。復帰50年を経てもなお、米軍関係者による事件事故は後を絶たない。

 県警の統計によると、沖縄が日本に復帰した72年から21年までの刑法犯による米軍構成員等の摘発のうち、米軍人の摘発は4789件、4843人と全体の約8割を占める。殺人や強盗、強制性交等の凶悪犯の摘発は584件、757人に上り、このうち、強盗が398件、553人と最も多い。次いで強制性交等が134件、157人となっている。いずれも約9割は米軍人による犯行だった。

 2021年の米軍構成員等の刑法犯による摘発は41件(前年比2件増)、44人(同9人増)。このうち、凶悪犯の摘発は2件、7人だった。

 強制性交等を巡っては、本島中部で昨年4月、住宅街を歩いていた女性に、性的な暴行を加えようとしたとして、強制性交等未遂などの容疑で米空軍属の男が逮捕されほか、10月には海兵隊員の男が、面識のない県内在住女性に性的暴行を加えようとし、負傷させる事件が発生した。海兵隊員の男は強制性交等致傷罪で12月、那覇地検に起訴されている。
 (高辻浩之)