参院選沖縄選挙区への2期目出馬を表明した伊波洋一氏が、29日の記者会見で行った報道各社とのやり取りは次の通り。
―最も重要な沖縄の課題は何か。
「これから嘉手納より南の米軍基地が返還され広大な跡地が生まれる。沖縄は東アジアの中心にも位置する。1千万人の観光客が来る沖縄にふさわしい発展をさせることが一番重要な課題だ」
―辺野古移設阻止の訴えは後退したのか。
「技術的にもクリアしておらず、(県民投票で)72%の県民が反対しており、玉城デニー知事である限り認められることはない。そのためこの問題は一定のけりは付いている。政府が県民意思をねじ曲げようとする動きには、反対していけばいいと考えている。今からの沖縄を考えた時に、新しい展望をきちっと創り出す必要がある」
―「オール沖縄」勢は首長選で連敗している。
「大きな力が機能している自公に対して、十分な広がりと運動量がない限り、勝つことはなかなかできない。国政や知事選は運動量も多いので、その中ではやはり争点を明確に訴えることが求められる。それは沖縄の未来をどう選択していくかだと思う」
―自民公認の古謝玄太氏の印象と、自身の優位性は。
「直接は知らないが優秀なのだろう。沖縄の選挙に関して国は全力を挙げてくる。私たちも知事選に結びつくこの選挙で、全体で反撃していく。(直近の市長選の)4連敗を払拭(しょく)することを決意する場になったと思う」
「過重な基地負担がいかに形成されて、それがいかに沖縄の経済発展を阻害しているか。そういう歴史を知っているのは(自身の)強みではないか」
(大嶺雅俊)