沖縄が復帰して50年の節目を迎えようとしている。復帰を控えた1971年11月、琉球政府の屋良朝苗主席は、県民の声を国会に届けるため、「復帰措置に関する建議書」を作成した。県民が復帰に願ったのは平和憲法のもとでの基本的人権の保障、基地のない平和な沖縄、地方自治権の確立、そして県民本位の経済開発だった。
復帰から50年。屋良建議書に示され、復帰に託した私たち沖縄県民の願いは実現したのか。
復帰に託した屋良建議書の「あるべき沖縄の姿」を実現することは、今を生きる私たちの責務である。
我々は、復帰50年にあたり、「基地のない平和で豊かな沖縄」を実現するため、過重な基地負担の押し付けに抗議し、県民投票で示された辺野古新基地建設の中止、普天間基地の運用停止と早期返還、米軍基地の整理縮小、日米地位協定の抜本的改定を早急に行うことと、復帰後の沖縄における諸問題を解決し更なる振興発展に努めることを、日本政府に強く求める。