スーツのオーダーメイドなどを手がけるクーゼス(東京都)は4月30日、出張採寸会を那覇市銘苅の美容室yesで開いた。女性の体形に合うメンズ仕立てのオーダースーツを作製し、性別にとらわれずに自由に服が着られることを目指している。
同社は女性と男性のどちらにも当てはまらないと自認するXジェンダーの人たちが立ち上げた。全国に出張して採寸会を開き、個人相談で要望や悩みを聞いてスーツをあつらえている。
採寸に訪れた会社員の男性(24)=宜野湾市=は仕事用に黒のスーツを注文した。体は女性として生まれ、心の性は男性のFTM(Female to Male)で、日々の生活で服装に悩む場面がよくあるという。小柄なため、男性向けに作られた服はSサイズであっても合わないことが多い。
男性は「試着用のスーツを着てみたらぴったり合った。着たいと思うスーツだったので届くのがとても楽しみ。毎日着ると思う」と話した。
クーゼスは同日、沖縄市で生理用ナプキンが付けられるボクサーパンツの販売会も開いた。
スタッフの村上愛梨さんは「スーツに性別はいらない。着たいものを着る選択肢を提供したい。また沖縄で開催したい」と話した。
(中村優希)