山梨県北杜市で行われているテニスのセンコーカップITFシニアin山梨で6日までに、男子40歳以上シングルスに出場した比嘉明人(沖縄工―亜細亜大―テニスユニバース)が優勝、有本尚紀と組んだ同ダブルスでも頂点をつかみ、2冠を達成した。シングルス決勝は小野田倫久プロに2―6、6―1、6―4で逆転勝ち。ダブルス決勝は4―6、6―3、12―10で小野田・岸本歩プロに競り勝った。比嘉は昨年、同大会男子35歳以上の単複でも優勝している。
2冠を手にした比嘉明人は「メンタル面は今が一番充実している。大きな自信になった」と達成感に満ちていた。プロ経験者で来月40歳を迎える。横浜でテニスコーチをしながらトレーニングを積み、体力面での不安もなく大会に挑んだ。「どこを狙うかの戦術や経験則などがうまくかみ合っている」と手応えを語る。
シングルス決勝は小野田倫久プロに逆転勝ち。「ショットの質が高かった」と最初のセットを落とすも、その後の駆け引きで巻き返した。「後ろでプレーして決められた。前へ位置取りし、チャンスがあれば打って出た」と作戦変更がうまくいき相手の体力を奪って勝利した。
ダブルスは有本尚紀プロから声を掛けられて出場した。小野田・岸本歩プロとの決勝で「どちらが勝ってもおかしくなかった」とタイブレークの熱戦を繰り広げ、最後は12―10で競り勝った。
3年ぶりに沖縄へ戻り、国体選手にも選ばれた。中屋敷勇人(近畿大)と組んで九州予選に出場予定だ。10月の全日本ベテラン選手権で35歳以上シングルスの出場が決まっている。2年連続優勝を懸け「日本一を目指す」とさらなる快進撃を誓う。
(大城三太)