返還前に土地利用開始へ ロウワー・プラザ地区、復帰式典で首相が表明へ


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 【東京】2024年度以降の返還が予定される米軍キャンプ瑞慶覧のロウワー・プラザ地区(約23ヘクタール)について、政府が返還に先立って日米で共同使用して土地利用を始める方向で調整していることが分かった。日本への復帰50年に合わせて15日に東京と沖縄で同時開催される式典で、岸田文雄首相が来県して表明することも検討している。

 来県時にロウワー・プラザ地区を視察することも模索している。夏の参院選や9月の知事選を見据え「目に見える形での負担軽減」に取り組む姿勢を前面に出したい考えだ。4日(日本時間5日)に米国防総省であった日米防衛相会談でも、復帰50年を迎える沖縄の負担軽減に向けた取り組みを加速させる重要性を確認していた。

 ロウワー・プラザ地区は沖縄市と北中城村にまたがっており、国道330号や沖縄自動車道など主要道路に囲まれている。近隣では先に返還されたアワセゴルフ場跡地にイオンモール沖縄ライカムが整備されている。

 13年の在日米軍施設・区域の統合計画で、家族住宅102戸のキャンプ瑞慶覧内での移設を条件に返還することになっている。住宅解体の工期は23年2月末までとなっている。

(明真南斗まとめ)