リウボウG増収減益 22年2月期 百貨店3期ぶり黒字


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 リウボウグループ(比嘉正輝代表)は11日、グループ3社の2022年2月期決算を発表した。百貨店「デパートリウボウ」を経営するリウボウインダストリーとスーパーマーケット事業のリウボウストア(いずれも糸数剛一社長)、コンビニエンスストアの沖縄ファミリーマート(野﨑真人社長)の主要3社合計売上高は前期比1・6%増の1050億9500万円、経常利益は同11・9%減の10億9100万円で増収減益となった。

 23年2月期は、合計売上高が3・0%増の1082億2100万円、経常利益は23・4%増の13億4600万円と増収増益を目指す。
 リウボウホールディングスの糸数剛一会長は今後の経営戦略について「顧客のニーズや消費動向をより詳しく分析するためのシステムを導入し、リウボウならではの独自性も一層強化していく」と述べた。

 【リウボウインダストリー】20年度に引き続き新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けたが、ECサイトの売り上げが好調だった。売上高は前期比3・4%減の101億4200万円だが、運営を移管したフロアのテナント分を除くと実質的には3期ぶりの増収に転じた。経常利益は300万円と黒字に転換した。中元や歳暮期の提案を強化するなどEC戦略が奏功した。

 【リウボウストア】売上高は前期比2・7%減の202億7300万円、経常利益は同26・4%減の1億9800万円。家飲み需要が高まり酒類販売は好調に推移したが、前年のマスクなど衛生用品の特需を上回ることができなかった。22年度は次世代型スマホレジを導入するなど店舗内システムのDX化を推進するほか、好調の移動販売車「とくし丸」を増便して経営強化を図る。

 【沖縄ファミリーマート】売上高は前期比3・2%増の763億9700万円、経常利益は同23・4%減の8億9000万円だった。「ハピ・トク沖縄クーポン」などの地域振興券の売り上げ約43億円を差し引くと、実質的には前年より18億円以上の減収となる。人の移動が制限され、学生や観光客の利用が減少、競争の激化も影響した。今期はより地域密着型の店舗展開を目指す。

  (当銘千絵)