【南風原】非公式南風原町議会アプリなどを手掛ける玉城陽平さん(30)がこのほど、「子ども子育て支援アプリ@南風原」を作った。町内の公園や公民館、各種支援とその窓口などの子育てに関する情報を集約した。利用者から「遊ぶ場所が増えた」「町内に相談先があると知り、助かった」と好評だ。
児童福祉や教育施策に力を入れる南風原町は、子育て世代の移住者が年々増えている。子育て支援に関する情報は町役場や町社会福祉協議会(町社協)が個別に発信しているものの、見つけにくいと感じていた玉城さん。情報を集約してアプリを作ろうと思いついた。作成にはプログラミングが不要なノーコードを活用した。
今後、アプリに民間が運営する子育て世代の交流や公園でのイベント情報、子連れでも利用しやすい町内店舗などの情報を追加したいと考えている。町内の子育て世代間での接点ができ、つながりが生まれることを期待する。小学生の頃は公民館で遊び、自身も地域のつながりの中で育てられて多くを学ばせてもらったという玉城さん。「地域に還元したい」という強い思いがモチベーションになっている。
行政が整備したデータを、当事者を含む住民が集約・発信することで、ニーズに合わせた情報発信が可能になると考える。今後は移住者向けに児童・障がい・高齢福祉に関する情報を集約し、移住してきた時点で受け取れるようなパッケージ作りにも挑戦したいと意気込む。活動の輪を広げる上で「住民レベルで関心のある仲間を増やしたい」と話す。
また、行政などに対し、どんな媒体でも判読可能なファイル形式で二次利用できる「オープンデータ」の活用促進のほか、アプリ作成に関する住民向け勉強会の開催や公民館へのWi-Fi設置を求めた。子育て支援アプリはhttps://haebaru-apps-child.glideapp.io/から見られる。(比嘉璃子)