日本復帰から50年となる沖縄で、過重な基地負担の解消を訴える「第45回5・15平和行進」(同実行委員会、沖縄平和運動センター、フォーラム平和・人権・環境主催)が14日、開催された。全国の労働組合や平和団体など約70団体から約千人が参加した。平和行進は新型コロナの影響で2020年、21年と2年連続で中止しており、3年ぶりの開催となった。
参加者は14日午前、米軍普天間飛行場がある宜野湾市を出発した。嘉手納基地がある沖縄市まで約9キロを歩く。行進しながら「基地のない沖縄をつくろう」「平和な世界をつくろう」と訴えた。
出発式で沖縄平和運動センターの比嘉京子共同代表(県議)は、沖縄に在日米軍基地が集中している状況について「地政学的ではなく政治的につくられてきた」と指摘した。2017年に米軍ヘリの窓が普天間第二小学校に落下した事故などに触れ「基地が生活にどういう影響を与えているのか、日本の安全保障をどうするのかを自分事として持ち帰り、大きな議論をつくってほしい」と参加者に呼び掛けた。
県関係職員連合労働組合からの参加者は(47)は「基地があると攻撃対象になり、戦争に巻き込まれるのではないかと心配だ。行進を通して平和の大切さを訴えたい」と話した。
3年ぶりの平和行進 梅雨空の下、県内外から千人が「基地のない沖縄」訴え9キロ歩く
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仲井間 郁江