双子や三つ子、支え合って成長へ 浦添に交流クラブがスタート


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 【浦添】双子や三つ子などの多胎児とその家族らが交流し合える居場所「ふたごちゃん・みつごちゃんクラブ」が、浦添市伊祖の市立浦城っ子児童センターでスタートした。1回目の4月24日、2歳から37歳までの双子4組と保護者ら合計15人が集った。多胎児の家族ならではの悩みを共有して思いを分かち合い、親子で工作も楽しんだ。同センターの児童厚生員でクラブ代表のみさきさんは「同じ境遇の人同士だからこそ分かり合えることがある。お互いに相談し笑い合える多胎児家庭の交流の場にしていきたい」と話した。

「ふたごちゃん・みつごちゃんクラブ」の参加者とクラブ代表のみさきさん(後列右から2人目)=4月24日、浦添市伊祖の市立浦城っ子児童センター(同センター提供)

 参加費は無料。会員制ではなく当事者以外にも妊娠中の人や関心がある人は誰でも、0歳から大人まで参加できる。親子で工作する時間を取り入れ、子どもも大人も異年齢交流を狙いとする。毎月1回開催。江崎グリコが協賛し、ミルクを無償提供する。

 当日は、参加者同士「(子どもたちは)けんかをしますか?」「双子ママの知り合いが欲しかったんです」などと会話を弾ませ、わが子の手形や足形に花のシールを貼り、親子で世界に一つの作品作りを楽しんだ。

 代表を務めるみさきさん自身が4歳の双子を育てる母親で、初めての妊娠、出産は転勤先の東京だった。夫婦共に沖縄出身で身内がいない中で初めての育児。「(東京では)児童館の双子クラブや行政などの手厚い支援に救われた」と振り返る。

 NPO法人つなげるピアサポーターや一般社団法人日本多胎支援協会の会員でもあるみさきさん。「自分の経験と児童厚生員の『つなぐ』という役割の強みを生かして、子育てが楽しくなるような居場所をつくり、輪を広げていきたい」と意気込む。「異年齢の双子や三つ子たちが集まることで、それぞれの年齢の成長を目にし、心の準備ができる」と意義を語った。今後は団体の発足を目指し、県内を移動して活動することも思案中だ。

 次回は同センターで28日午前10時~午後1時。弁当の持ち込み可。問い合わせは同センター(電話)098(878)6815。

(中川廣江通信員)