平和と暮らし守る 宮古・石垣で市民ら誓い 沖縄復帰50年


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ガンバロー三唱で「平和な島実現」を誓う市民ら=15日午後、宮古島市平良の宮古島市役所前

沖縄に民主主義を 宮古郡民大会

 【宮古島】1972年の日本復帰から50年を迎えた15日、平和運動センター宮古島は「5・15平和行進 平和とくらしを守る宮古郡民大会」を開いた。市民約80人が参加し「平和な島実現」に向けて決意を新たにした。

 市平良の宮古島市役所前を出発した平和行進の参加者は、復帰50年を迎えた沖縄と宮古島に思いを寄せながら約5・5キロを歩いた。

 市役所前で開かれた郡民大会では平和運動センター宮古島の下地朝夫共同代表がマイクを握り「県民が求めた基地のない沖縄は実現していない」と50年間を振り返った。辺野古新基地や先島への自衛隊配備を挙げ「沖縄に民主主義はないかのごとく振る舞う政府に強く抗議する」と強調した。

 市民らは大会宣言で「復帰を心から喜ぶため基地のない沖縄、戦争のない世界を実現しよう」と訴え、ガンバロー三唱で誓った。
 (佐野真慈)

暮らし見つめ現状考えよう 石垣市民アピール

沖縄の日本復帰について考えようと呼び掛ける5・15八重山地区実行委員会のメンバーら=15日午後4時25分ごろ、石垣市の真栄里公園前

 【石垣】沖縄が日本に復帰して50年となった15日、石垣市の真栄里公園前では5・15八重山地区実行委員会によるアピール行動があった。集会や行進の実施を予定していたが、新型コロナウイルス感染防止のために断念。実行委のメンバーら約15人が、広報車から流れる「私たちの暮らしを改めて見つめ直し、私たちの置かれている状況を共に考えよう」という音声に合わせて、公園前の道路を走る車両に手を振り、アピールした=写真。

 実行委員長の上原幸次さん(50)は「県民所得の低さなど、50年たっても変わっていない部分がある。米軍による事件・事故もいまだにある。15日が復帰の日だとアピールし、平和な沖縄、日本を子どもたちに残していきたい」と話した。
 (西銘研志郎)