米軍機飛行差し止めへ合同で提訴 嘉手納・普天間爆音訴訟の原告ら、那覇地裁に


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提訴に向けて那覇地裁に入る嘉手納・普天間爆音訴訟の原告ら=16日午後、那覇市

 米軍基地による騒音被害などを受けている周辺住民が、米軍機の飛行差し止めなどを求める「第4次嘉手納爆音訴訟」と「第3次普天間爆音訴訟」の原告の一部計30人が16日、飛行差し止めを米国に求める地位にあることの確認などを国に求める行政訴訟を那覇地裁に起こした。弁護団によると、異なる基地の被害を受ける住民が、一緒に訴訟を起こすのは全国初とみられる。

 行政訴訟では米軍機の飛行差し止めを米国に求める地位にあることや、違法な爆音にさらされない地位にあることなどの確認を国に求める。弁護団によると、被害状況は基地ごとに異なり、通常の民事訴訟で複数の基地被害をまとめて訴えるのは難しい。行政訴訟では、行政の違法性に焦点が置かれるため、合同で訴訟を起こすことは不可能ではないという。

 飛行差し止めなどを求める第4次嘉手納と第3次普天間の2訴訟は、地裁沖縄支部で係争中。これまでの爆音訴訟では、飛行差し止めについて、米軍施設の運用は日本の法の支配が及ばないとした「第三者行為論」によって退けられている。

 提訴前には那覇地裁近くで集会が開かれた。第4次嘉手納爆音訴訟の原告団長で、行政訴訟にも加わる新川秀清さん(85)=沖縄市=は、復帰から50年たっても沖縄の不条理は変わることはなかったと強調。「この度初めて普天間と嘉手納が一体となって新たな訴訟を起こす。爆音を止めろという願いをどうしても実現しないといけない」と訴えた。