オンラインで臨席した天皇陛下は「お言葉」で、これまでの沖縄の歴史を振り返りつつ「これまでの人々の思いと努力が確実に受け継がれ、豊かな未来が沖縄に築かれることを心から願っている」との思いを寄せられた。
太平洋戦争での悲惨な地上戦を経て米施政下に置かれた沖縄の歩みに触れた上で「苦難の道を歩んできた沖縄の人々の歴史に思いを致しつつ、この式典に臨むことに深い感慨を覚える」とした。
「両親と一緒にニュースを見たことをよく覚えている」と復帰当時を振り返り、初めて来県した1987年の海邦国体の時と比べると、県民生活も向上したと聞いているとして「多くの人々の長年にわたる努力に深く敬意を表する」と述べた。一方で「沖縄には今なおさまざまな課題が残されている」とし、国民の理解の深化と、沖縄の豊かな未来を望んだ。
(大嶺雅俊)