県高校総合体育大会は21日、先行競技のカヌー、バドミントン、テニスが始まり、陸上が行われた。カヌーは男子カナディアンに出場した山城翔(沖縄水産)がシングルと山城瑞希(同)と組んだペアの500メートル、200メートル4種目で優勝し4冠を成し遂げた。500メートルカヤックシングルは與儀寛大(同)が制し、上原海生(同)と組んだ同ペアでも優勝した。女子500メートルカヤックシングルは島袋新菜(同)が、200メートルと合わせ2冠した。男子200メートルカヤックシングルは金城柊雅(同)が頂点に立った。
トップ級の力発揮 山城「大きな自信に」
4月に行われたジュニア海外派遣選手記録会で3位に入った実力通りの優勝だった。男子カナディアンの山城翔(沖縄水産3年)は心身で成長した姿を見せ、シングルと、山城瑞希(同2年)と組んだペアの500、200メートルに勝利し4冠を成し遂げ、全国総体の切符をつかみ取った。
海外派遣選考レースではカナディアン1000メートルに出場し、終盤に3位の選手を追い抜いて入賞した。1位まで1艇半、2位とは1秒もない差だった。経験の少ない長距離でトップ争いができたことは「満足。大きな自信になった」
成長のきっかけは昨年の全国総体カナディアンフォア(4人乗り)で準優勝したこと。「やる気が出た」と競技への向き合い方を変えた。きつい練習をこなし、先輩たちの助言でバランスの取り方やかいの使い方など技術が身についた。「無駄な動きが減った」と、こぐ力をそのまま推進力に変えられるようになり速さの向上につながった。
昨年の全国総体で沖水は同種目で上位に食い込んだ。シングルは先輩が果たした6位入賞以上を目標とする。ペアでも「メダルを取りたい」と表彰台を目指す。瑞希も「上位を狙いたい」と意気込む。ペアで昨年準優勝の先輩を超え全国一を取りにいく。
(謝花史哲)
與儀・上原組 カヤック2冠
カヤックペア500と200メートルを制した與儀寛大・上原海生(沖縄水産)。與儀はシングル500メートルも優勝し3冠を成し遂げた。與儀は新人大会に続く優勝。上原とは3月から組み始めたばかりだったが「まだまだ速くなれる」と手応えをつかむレースになった。
3月に全国規模の大会に出場した時から、今回は前後を入れ替えた。スタートから積極的に突っ込むタイプの上原が前方を担当。自分のペースを重視する與儀が後方でレースをコントロールすることで、速力の維持につながったよう。
上原は「感覚的には3月より5秒くらい速い」とうなずいた。與儀は「ペアを優先したいと思っている。個人も頑張るが、全国はペアで決勝にいきたい」と目標を見据えた。
(謝花史哲)