炎上から学ぶこと モバイルプリンスの知っとくto得トーク[259]


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

モバイルプリンス

 

今月3日、プロゲームチームに所属する選手が、ゲーム配信内での「障がい者差別発言」を理由に年内の活動停止処分が発表されました。このニュースを聞いた時、今年2月に「身長が170センチない男性は人権がないんで」と発言【※1】したプロゲーマーが契約を解除された炎上事件を思い出しました。

2月の炎上事件から発言内容の大事さを学んでいれば、今月の事件は起きていなかったのでは? と思ってしまいます。

 

※1 今年2月に「身長が170センチない男性は人権がないんで」と発言 … この件については過去に解説をしています。

【関連記事】言葉の使い方 モバイルプリンスの知っとくto得トーク[250]

 

モバイルプリンス

 

事件や事故、災害などで自分も被害にあう可能性があるにもかかわらず「自分は大丈夫」と軽く受け止める心理を「正常性バイアス」と呼びます。

敏感になってすぐにパニック状態にならないようにする役割がある一方、楽観視したために逃げ遅れるなどの被害にあうこともあります。

私たちは普段ニュースやSNSなどでさまざまな事件やトラブルを目にしますが、その際も「自分は大丈夫、関係ない」と正常性バイアスが働くことがあります。

しかし、「他山の石」という言葉があるように、他人の失敗から学んで自分の学びにすることが大事です。

 

イラスト・小谷茶(コタニティー)

モバイルプリンス

 

炎上のニュースなどを見た時には、大きく「悪いことがあったらしい」と捉えるのではなく、「何が問題なのか」「なぜそれが発生したのか」「似た出来事はないのか」「自分がやってしまうのではないか」など、細かく切り分けていく作業【※2】を繰り返し行っていくと物事の視野も広がると思います。

 

※2 細かく切り分けていく作業 … こうした考え方を「ロジカルシンキング(論理的思考)」と呼びます。ロジカルシンキングは何も炎上事件だけでなく、「テストでいい点数が取れなかった」「部活で調子が出なかった」「ゲームで勝てない」などの失敗・悩みなどにも有効なスキルです。

 

【プロフィル】

 モバイルプリンス / 島袋コウ スマートフォンアドバイザー、フリーライター。沖縄県サイバー防犯PR大使を務め、スマホやインターネットの活動講座を学校などで実施。本連載をまとめた著書「しくじりから学ぶ13歳からのスマホルール」(旬報社)も発売中。

http://smartphoneokoku.net/