パラオと連携に期待 知事 大臣と覚書方針確認


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パラオ共和国のピーター・アデルバイ駐日大使(左から3人目)とスティーブン・ビクトル大臣(同4人目)に琉球紅型を贈る玉城デニー知事(同5人目)と照屋義実副知事(同6人目)=23日、県庁

 玉城デニー知事は23日、パラオ共和国のスティーブン・ビクトル農業・漁業・環境相、ピーター・アデルバイ駐日大使と県庁で面談した。沖縄とパラオが農林水産業をはじめ、さまざまな分野で経済交流や技術協力することを盛り込んだMOU(覚書)を締結する方針を確認した。県は本年度内のMOU締結を目指す。

 玉城知事は「人的資源・技術交流に加えて互いの文化交流も深めたい。今日を契機に職員間・分野間での協議を前進させたい」と期待した。ビクトル氏も「両者が培ってきた関係を将来に向けてさらに強化できる協力の機会があればと考えている」と締結に意欲を示した。

 MOUについては沖縄の水産技術を導入することでパラオの水産振興を図るほか、県内の漁船がパラオ水域で操業できるよう2019年から締結に向けて調整が進められている。玉城知事は、早期締結に向け同国のウィップス大統領宛てに書簡を出したところ、大統領から「さまざまな分野で協力するためにMOUを締結したい」と返信があったことを明らかにした。

 ビクトル氏らは18日から県内に滞在しており、八重山地区や伊良部島の漁業協同組合を訪問したほか、海ぶどうの養殖施設や泊魚市場の競りなどを視察した。

 (武井悠)