「脱炭素の発信地に」 マリンタウン・MICE 官民が意見交換


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脱炭素推進と自然遺産保全について意見を交換する大岡敏孝環境副大臣(左)と玉城デニー知事、照屋勉与那原町長=23日、那覇市泉崎の県庁

 脱炭素推進と世界自然遺産保全に関して環境省と地方自治体、民間団体が23日、那覇市泉崎の県庁で意見交換会を開き、それぞれの取り組みを報告した。県が与那原、西原の両町にまたがる中城湾港マリンタウン地区に整備を計画している大型MICE施設について、与那原町側から「脱炭素のショールームにして世界に発信したい」という意見などが上がった。

 意見交換会は環境省が実施する「環境政策にかかる全国行脚」の一環。大岡敏孝環境副大臣はじめ玉城デニー知事や照屋勉与那原町長、下地芳郎沖縄観光コンベンションビューロー会長、野口望世界自然遺産推進共同企業体代表(日本トランスオーシャン航空社長)、本永浩之沖縄電力社長、山城正保おきなわフィナンシャルグループ社長らが出席した。

 大岡氏は、照屋氏から上がった大型MICE施設についての意見に「国も応援したい」と回答。下地氏らから上がった観光の質的な拡充についての意見にも「学びの観光、気づきの観光につなげてほしい」と述べた。

 大岡氏は「脱炭素に県民の協力は不可欠だ」と指摘。「(沖縄で)地域を巻き込んだ脱炭素モデルをつくれば、日本中の市町村に大きな影響を与えると思う。官民一つになって、沖縄らしい事業を続けてほしい」と総括した。

 環境省は4月、沖縄奄美自然環境事務所に地域脱炭素創生室を設置。自治体、企業などへの財政支援を強化していく。

 (安里周悟)