相次ぐ高齢者の集団感染…全施設の支援は「困難」 沖縄県、支援班の活動が限界に


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 新型コロナウイルスの感染状況を分析する県疫学統計・解析委員会は24日、高齢者施設の集団感染が相次いでいる影響で、県対策本部の施設支援班の活動が限界となり、全施設への支援が「事実上、困難な状況となりつつある」と報告した。

 同委員会は、4月中に施設支援が行われた社会福祉施設86カ所では、初発例の78%が施設職員だったという。同委員会は施設に対して、毎朝の体温測定や症状の確認を徹底するとともに、症状を認める職員が申告しやすい環境づくりや交代要員の確保を呼び掛けている。

 先週(16~22日)のデータを基に、1人の感染者が平均何人に感染させるかを示す実効再生産数は本島が0.96、宮古が1.11、八重山が1.09だった。感染者の年代別では10歳未満が2698人と2割を占めている。新規入院患者は215人で、70歳以上の高齢者が132人で61%だった。
 (嘉陽拓也)