琉球キングス「巻き返しを」…2000キロ乗り越え大声援 BリーグCS初戦黒星


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
勝利を祈るように琉球ゴールデンキングスの試合中継を見つめる沖縄のファンら=28日、沖縄市山内の沖縄アリーナ

 約2千キロ離れた試合会場へ向け、熱い声援を送った。プロバスケットボールBリーグのチャンピオンシップ決勝が東京体育館で始まった28日、初の決勝に臨んだ琉球ゴールデンキングスを応援しようと、約2140人が沖縄市山内の沖縄アリーナに駆けつけ、スクリーン越しに中継を見守った。第1戦を勝利で飾れず、ブースターらは悔しい表情を見せつつも、29日の第2戦へ向けて気持ちを切り替え、巻き返しに期待を込めた。

 沖縄アリーナでは、東京会場の声援と息を合わせるように拍手し、盛り上がった。前方席で応援した玉城巖(いわお)さん(41)=浦添市=は「悔しい。第4クオーターにファウルが重なり流れが変わってしまった。審判が厳しかったかな」と悔しそう。ただ、コー・フリッピン選手が決めたダンクシュートが印象に残ったといい「フリッピンのダンクは明日につながると思う。第2戦で勝って、最終決戦につなげてほしい」と力を込めた。

 一緒に観戦した息子の玉城遼(かなた)さん(8)は「楽しかった。大きくなったらキングスみたいになりたい」と笑顔だった。

 友人と職場の仲間と共に観戦した中村末美(すえみ)さん(55)=宜野湾市=は、本来は東京会場で観戦するつもりで、チケット販売開始日からスマートフォンと格闘したが、すぐに完売となったという。27日も早朝に起き、キャンセル待ちを狙ったが断念。沖縄から声援を送り、思いをぶつけた。

 中村さんは「第4クオーターの失速はびっくりした。過去に逆転勝ちがあったから何とかしてくれるかと思ったが悔しい」と驚いた様子。

 ただ試合終了後には客席を歩き回り、29日の第2戦で勝つことを前提に最終決戦で座る席の目星も付けた。「キングスらしい試合をしてほしい。主力選手がけがなどでいない中、ここまで来ている。西の力を見せてほしい」と思いを込めた。

 宮里小学校バスケ部の新垣希実さん(11)=沖縄市=は部活動のメンバーらと観戦した。「第3クオーターまでは良い調子だったので、明日は絶対勝つと思う」と話した。29日もアリーナに集い、勝利を祈って声援を送る。
  (中村優希)