3選手けがで離脱、並里は欠場…キングス、苦しいチーム事情


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 リーグ連勝記録に、歴代最高勝率と華々しい記録を残してきた今季のキングス。チャンピオンシップも(CS)決勝の舞台まで上り詰めたが、実際は苦しい道のりだった。

 渡邉飛勇、田代直希、牧隼利の3選手がけがで次々と離脱し、CS決勝は、試合を動かすガードの並里成が体調不良で欠場が決まった。

 厳しいチーム事情を抱えながらも、桶谷大ヘッドコーチ(HC)は勝利を信じて選手たちをコートに送り続けた。第2戦は第3クオーターに岸本隆一とアレン・ダーラムを軸にした攻撃に勝機を見いだしたが、宇都宮が対応。桶谷HCは「勢いをつけて勝つ必要があったが、(宇都宮が)こっちを乗せないようにしてやられたかな」と振り返った。

 会見で「今季いろんな面でチームを支え、黒子に回りすごく自己犠牲を払って、ここまで連れてきてくれた」と並里に思いを寄せた桶谷HC。確かに並里の抜けた穴は大きかったが、それでも「このメンバーにしっかり夢を見させてもらった」とチーム力を誇った。
 (謝花史哲)

宇都宮に敗れ、観客席に一礼するキングスの選手たち(代表撮影)

 29日に東京体育館で行われたプロバスケットボールBリーグのチャンピオンシップ(CS)決勝第2戦で、琉球ゴールデンキングスは宇都宮ブレックスに接戦の末、75―82で敗れた。2戦2敗で王座を逃し、準優勝となった。キングスは第1クオーター(Q)、宇都宮のゾーン守備に阻まれ、リズムに乗れず得点が伸び悩んだ。第2Qからは相手守備を割る果敢な攻めで徐々にゴールをこじ開けた。さらに強度を上げた守りでボールを奪い連続得点につなげ、開始28分で逆転に成功した。しかし第4Q開始直後に宇都宮のエース比江島の攻勢を受けるなどリードされる展開を崩せず、懸命に追い掛けたが、逃げ切られた。