ヤンバルクイナの交通事故34件、ケナガネズミは12件 繁殖期の4~6月にロードキル集中


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ヤンバルクイナの推定個体数が減少した県道70号の交通事故防止重点区間(資料写真)

 【北部】2021年にヤンバルクイナ34件(前年比12件増)、ケナガネズミ12件(同7件増)の交通事故が発生していることが2日までに分かった。うちヤンバルクイナ27羽とケナガネズミ12匹が死んだ。オンラインで開かれた22年度やんばる地域ロードキル発生防止に関する連絡会議で、環境省やんばる野生生物保護センターが報告した。ドライバーの不注意や速度の出し過ぎなどが原因として考えられるが、同センターは「原因は断定できない」としている。

 同センターは看板の設置などで注意喚起を図るほか、ドライバーに制限速度の順守や安全運転を呼び掛けている。

 ヤンバルクイナは4~6月に繁殖期に入るため、例年、繁殖期にロードキル(輪禍死)が集中する傾向にある。

 同センターによると、ヤンバルクイナの事故は3月に3件、4月に4件、5月に10件など。ケナガネズミは4月と7月に2件ずつ、10月に6件などが発生した。ほとんどが国頭村の西海岸と東海岸をつなぐ県道2号や県道70号で起きた。

 オンライン会議には北部の関係市町村や県、国の関係者らが出席した。
 (松堂秀樹)